怒れる獅子は女神の傍らでしばし安らぐ◆



カーテンの隙間から、朝日が射し込んでくる。柔らかな優しい光がアンティークの家具でそろえられた部屋を照らし、ベッドの上を照らして、レオは夜のまどろみから、朝の光の中へと呼び起こされた。

「…………」

不機嫌である。夜は彼にとって、電波や訳もない怒りやいらだちから逃れられる数少ない時なのだ。まあ時にそれらは夜でも彼を容赦なく襲うのだが……。とにかく、また腹立たしい現実が始まる。朝など二度と来なくてもよいとでも思ってるのかもしれない。レオの赤い瞳が室内を見渡した。

以外にきれいな部屋だ。いや、殺風景と言うべきだろうか? 豪奢だが生活感のない部屋は、仮面党の幹部になった時にジョーカー、ひいてはニャルラトホテプにもらったもので、レオにとっては興味の対象でないせいかもしれない。

「ぐ……っ……」

レオが不意にうなり声を漏らした。今朝はいっそう調子が悪い。電波は彼を一時でも休ませるつもりはないようだ。レオの目覚めを待ちかねたように、得体の知れない者の囁きがさっそく彼を苦しめる。

「やめろォォォォ!」

苦痛の表情で体を反らす。苦しさから逃れようと苦し紛れに髪をかきむしった。

「っ! …………」

激しく頭皮が引っ張られる痛み、レオの手が止まる。

うしろ髪が……激しく絡まっている……。絡まった髪の毛を思いっ切りかきむしってしまった物だから引っかかって当然痛い。

「くそっ!」

痛みと腹立たしさに子供っぽい怒りがわき起こり、レオは苛立って手元にあったかなり高価そうな時計を壁にたたきつけた。哀れな時計は衝撃に耐えきれずにガシャンという派手な音を立ててバラバラに砕け散る。原形をとどめないゼンマイだの何だのといった時計の部品を見て何となくスッとする。が、根本的なイライラは収まらない。

「ちくしょう……」

レオがまた小さくうなり声をあげた。

「レオ、どうしたの!」

あわてた声とともにドアがいきなり開けられる。たたきつけられた時計の音を聞いて何事かと思ったらしい。仮面党内部でもかなり恐怖な存在であるレオにそんなことができる人物はただ一人しかいない。と言うよりも、レオの自室を訪ねる者自体皆無なのだが。

「あっ、いいえ。ジ、ジョーカー様……、何でもありません……」

レオがしどろもどろになって答えた。彼はレオの女神。女神がそばにいるだけで、尊敬と崇拝でまるでヒーローに憧れる子供のようにレオの心は高鳴る。

「そう……何かすごい音がしたようだけど……」

そう告げて、まだベッドの上で呆然としているレオに心配そうな表情で歩み寄ってくる。

ほっそりとした優美な姿にぴったりと体のラインも露わな純白の上着を身にまとっている。胸元には花を模した復讐の証。もちろん今は仮面の下の美しい素顔のままだ。朝日の中で優しくレオを気遣いながら歩く姿は、まさに女神そのもののように慈愛に満ちている。

女神がそこにいるだけで、レオの視界に映るすべての物が生き生きとし始めた。花は色を取り戻し、世界は動き出す。

「ああ、かわいそうに。ダメだよ、レオ……」

レオの女神はそうつぶやくと、膝を折り、しゃがんで砕けた時計の破片を拾い集めた。

「す、すいませんジョーカー様……」

いきなりの女神の光臨に驚きと動揺が隠しきれない、だが、すぐにそれは激しい喜びに変わる。

「フフフ、何で僕に謝るのさ ?変なレオ」

片膝をついたまま、女神がレオを上目使いに見て微笑んだ。優しい、柔らかい笑み。光の中で溶けてしまいそうだ。

この人に復讐なんて似合わないのではないか? ふとそういう思いが芽生える。あわててうち消そうとするが、女神の優しい笑みを見ると、その思いを捨てきれない。

いや、この方を復讐なんてそぐわないことに駆り立てた奴らこそを消してやるべきだ。そうすればこの方も……、すぐにそう思い直す。

この方直々に手を汚すようなまねは死んでもさせたくない。汚れるのは自分だけでいい……。
 俺は、そのために……。

だがしかし、レオの思考は、女神のふいの一言で中断された。

「あ……」

女神が何かに気がついたような表情をする。その表情は、すぐにからかうような笑みに変わり、レオの瞳をじっと見つめて言った。

「わかった、寝起きで髪の毛が絡まっていらいらしてたんだね。しょうがないなぁ」

「くゥ……」

レオの顔が羞恥に染まる。女神にとんだ失態を見られてしまった。収まっていたイライラが再び精神の暗黒から頭をもたげ始める。

「ちょっとだけ待っていて、レオ」

女神が身を翻してドアの外に消える。来たときと同じく突然に。

奇跡の時間は終わったのだ。再び部屋は殺風景な物となり、鮮やかな色彩は消え、世界は死に絶える。残された花の香りは、いっそう女神の不在を知らせ、レオの苦悩を深く、苦しいものにする。一度味わった快楽を取り上げられる痛みは、何も知らないのとは比べ物にならないほどに深い。

「何で……いつもこうなんだ……」

唇を血が出るほどにかみしめた。せっかくジョーカー様が来てくださったというのに、醜態を見られてしまった。きっとあきれられたに違いない。たまらなくなっていらだちを別の方向に転化した。原因となった絡まった髪の毛を切り落としてやろうと考える。自分じゃない、この髪の毛が悪いのだ。この憎々しい元凶を排除してやるのだ。

優しくない世界に、レオが呪詛の言葉を吐こうとした、その時。

「レオ、お待たせ」

再び奇跡は起こる。声とともに女神は再びレオの前に姿を現し、しかもどこから持ってきたものか、象牙の櫛を手にしている。

「ジョーカー様……?」

レオが、女神の意図するところをつかめずに困惑の声を上げた。

どん底から天国へと引き上げられた感じ……。天の岩戸から天照大神が出てきたときの人々の喜びもかくやというほどの歓びをレオは味わう。

 女神が再び俺の元に来てくださったのはうれしい。だが、それは……? そんな表情のレオを見て、女神が優しく歌うように言う。

「髪の毛、梳かしてあげるよ、おとなしくしていて」

そう言ってどきどきしているレオの後ろ、ベットの縁に腰掛ける。

「ええっ! い、いえ、そんなことでジョーカー様のお手を煩わせるわけには……」

レオがあわてふためいて言った。いつもの彼の尊大な態度からは想像できないほど取り乱している。

「いいんだよ、やらせて」

女神が優しく微笑みながらレオの髪にふれた。鼓動がいっそう高鳴る。心に火をつけられたように熱い。

「い、いえ! ダメです!」

ジョーカー様にそんなことをさせるわけにはいかない、第一、そんなことをされたら、緊張と喜びで俺の方が駄目になってしまう。絶対にそんなことをさせるわけにはいかない。そうレオは思い、女神を押しとどめる。

「僕、レオの髪の毛にさわりたいんだけどな……」

女神がちょっと首を傾げて上目使いにレオを見た。必殺の、「甘える」コンタクト。

「…………」

レオの顔色が青くなったり赤くなったりとめまぐるしく変わる。

「ダメかい?」

所詮レオが女神に逆らうことができるはずがないのだ。5秒後には、嬉々としてレオの絡まった髪の毛を優しく梳かす女神と、緊張のあまり真っ赤になったレオという図があったのは言うまでもない。

怒れる獅子は、今だけはおとなしく、女神の傍らでのみしばし安らぐ。

女神のほっそりとした美しい指がレオの絡まった髪の毛を、痛くないように細心の注意を払いながら優しく梳いていく。

「痛かったら言って」

「は、はい! っ痛!」

女神の指が自分の髪の毛の中に潜っているのをすっかり忘れて思いっ切り頷く。その瞬間に再び髪が引っ張られる強い痛み…。

「フフフ、レオったら可笑しい」

女神の声に再び顔を赤らめるが、軽やかな笑い声に先ほどとは違う満足感を覚える。

「さらさらしていて、つやつやで……、絹みたい。レオの髪は、綺麗だね。まるで獅子のたてがみみたいだ」

そう言ってうれしそうに目を細め、器用にレオの絡まった髪の毛をほどいていく。

「ハ、ハァ……」

間抜けな返事しかできない自分が呪わしい。何のためにこの方から詩の才能をもらったというのだ? 

しかし、女神は気にとめる様子もなく、ふさふさ〜〜。などと無邪気に喜んでいる。思えば、幼い頃から忌まれてきた自分のこの髪をここまで気に入ってくれたのは彼だけだ。嫌でしょうがなかった自分の髪が、今だけは誇らしく思える。

「細いから、すぐ絡まっちゃうんだね」

そう、レオに言ってるのか、独り言なのかわからない言葉に、レオは無言でなすがままにされている。

ジョーカー様が、俺の、俺のためにわざわざお手を煩わせてくださっている……。そう考えると喜びで気が遠くなってしまいそうだ。

しかも、あこがれの女神がこんなにそばにいる……。ジョーカー様から漂う花の香り、ジョーカー様の体温、ジョーカー様の……だ、ダメだ! 

髪に潜る指の感触が心地よく、ついうっとりと我を忘れてしまいそうな自分を叱咤する。が、それでもすぐに、思考は彼方へと飛んでいく。

なんてお優しい人なのだ……、しかも誰よりもお美しく、清らかで、誇り高い。誰からも忌まれてきた俺を優しく認めてくれ、理想までかなえてくださった。安らぎを与えてくださった。生きる意味を、生きる楽しみをも与えてくださった。

この方は俺の命だ。俺は、この方のためなら死んでもいい……、この方のためなら死ねる……。

この方のために……。

「死にたい……」

レオがいきなりぽつりとつぶやいた。

「え!、何だい、急に」

「い、いや何でもありません!」

つい口に出してしまった自分の思考に慌てる。これでは何のことだか訳が分からない。さぞ不審に思われただろうと言い訳しようとしたその動きが一瞬止まった。

「そんな……そんなこと言わないでよ、レオ…」

レオの肩におかれた女神の白い指がきゅっとレオの肩をつかむ。
 震えている……? レオは慌てて振り返り、女神の顔を心配そうにのぞき込んだ。

「死ぬなんて、許さないから! 僕をおいて死ぬなんて許さないから!」

振り向いたレオの瞳が見たのは、柳眉がひそめられ、瞳には果てしない苦悩と悲しみを宿した悲痛な女神の姿。

「お姉ちゃんみたいにいなくなるなんて……、許さないよ……。僕をおいてどこかに行ったりしないで! 命令だよ、レオ……」

血を吐くような女神の言葉。壊れてしまいそうな悲しみの表情。血の気の失せた白い指。

「冗談でもそんな事言わないで!」

「い、いえ!ジョーカー様、あれはそういう意味では……」

女神の豹変ぶりにレオが慌てて弁解しようとする。女神を悲しませるつもりで言ったのでは断じてないのだ。自分の迂闊さを呪いたいが、それよりも先に、泣きそうな女神の誤解をとく方が先決だ。

「僕、レオがいなくなったら……」

十年前のあの日々を悲しく思い出しながら女神がつぶやく。

「ジョーカーさま……」

レオがたまらなくなって言った。どんな方法でもいい、女神に逆らってでも憎まれてもいいからこんな表情は一刻も早く消してもらいたい。女神を抱きしめようとしてレオの手が動いた。

「見ないで! 向こうを向いてよ! たとえレオでも……僕のこんな姿を見るのは……許さないか……ら。」

女神の言葉におろおろしているだけの自分を立て直す。絶対に伝えなければいけない、俺の真意を。俺のジョーカー様への思いを……。

「ジョーカー様、私が死にたいと言ったのは、決してそのような意味ではありません」

「え……」

女神が少し赤くなった目をしながら、うつむいていた顔を上げた。

「貴方のために死にたい……とそう俺は思ってたんだ。俺が馬鹿なことを口走って貴方を誤解させたうえ悲しませた。それだけで俺は死に値する」

女神に真意を伝えようとする真剣な瞳と、血を吐くような口調がレオがどれほど自分を責めているかを女神に伝える。

「レオ……」

レオの真剣な表情と自分を責める口調にたまらなくなって女神が口を開きかけた。自分が勝手に誤解したのに……、レオがここまで自分を責めることなんてない。

「貴方が死ねと言ったら、俺は死ねる。貴方のために死ねるなら、俺は本望なんだ」

 きっぱりと、決意を込めてレオは言い放った。そう女神の前で宣誓するのは、彼にとってたまらなく誇らしく、名誉なことであった。それを聞いた女神が、まるで花のつぼみがほころぶかのように優しく、あでやかに微笑する。

「じゃあ……」

そう言って女神はレオの広い肩を後ろから抱きしめて甘えるように囁いた。

「レオは……僕を一人になんかしないね? レオは僕の物なんだ……。レオを僕に……頂戴」

女神の言葉に、体が熱く火照る。これほどの喜びがあろうか? 女神が俺をほしいと言ってくださったのだ…。俺は女神の物なのだ。

感動で震えそうになりながら、レオは、自分に回された女神の手に自らの手を重ね、喜びのあまりかすれた声で囁き返した。

「俺はもうとっくに貴方の物だ。貴方に出会った瞬間から……ずっと」

 レオが重ねた手にそっと力を入れる、繊細な女神が少しでも傷つくことがないように。柔らかい感触をそっと手のひらに包む。
 俺を救ってくれた、女神の手……。
 このまま時が止まってしまえばいい。女神が俺のためだけにそばにいてくださるこの瞬間が永遠になってしまえばいい。そう幸福感で麻痺してしまった頭で考える。お互いにじっと相手の体温を感じながら何も言わない。いや、言わなくていい。至上の幸福に包まれた無言の瞬間。今の俺と女神に言葉などいらないのだ。俺と女神はもっと心の奥深いところでつながっているのだ。レオがうっとりと赤い瞳を閉じて手のひらの中の女神に口づけた。

「あ! そういえば」

ぴったりとレオにくっついていた女神が、いきなりがばっと身を起こす。

「え、ええ……?(もうおわり?)」

レオががっかりして思わず気のない返事を返してしまう。このまま時が止まってしまえばよかったのだが、やはり現実は甘くない。

「レオ、朝御飯まだでしょう?」

女神がさも重大事件のように真摯な瞳でレオの瞳をのぞきこんだ。

「は、はい……(朝御飯かよ……)」

 とは思う物の、言われてみれば確かに激しい空腹を感じる。

「作ってあげるから、一緒に食べないかい? 洋食がいい? それとも和食? 和食なら、父さん用にもう作ってあるからすぐ食べられるけど、洋食はちょっと時間がかかるよ?」

レオの気持ちを知ってか知らずか、女神の頭はレオにご飯を食べさせることでいっぱいのようだ。

「……和食でいいです、ジョーカー様」

あの素晴らしい女神との時間は、朝御飯という日常の雑事によって終わりを告げてしまったのだ……。レオが極力失望を表に出さないように返事をする。だが、よく考えてみると……。

め、女神の手作り料理を食べられるのか! とレオの心臓が再び歓びを激しく刻む。

「あ、そう? よかった! えーっと、献立は、ワカメのおみそ汁と、ご飯と、僕が漬けたキュウリの古漬、……っと、鮭の塩焼きと、卵焼きと……あ! 大切なこと忘れてた!」

女神の手料理を食べるのはもちろんうれしいものの、やはりさっきの歓びとは次元が違う。また何かを壊されはしないかとやや臆病にレオが聞き返す。レオの破壊的な女神が何を言ってもいいように心の準備をしとかねば……。

「な、何ですか……」

レオが内心女神に恐怖すら抱いてることも知らずに女神はにっこりとレオに笑いかける。

「レオ、納豆大丈夫?」

「……大丈夫です」

気丈にもレオは第二波を乗り越えた。

「よかった! 父さん、朝食に豆がないと不機嫌になるんだよねー」

女神が無邪気に喜んでいる。レオが納豆を食べられることを……。

「マメ……ですか」

頼むから、これ以上……。と思いつつびくびくしながら会話を続ける。

「うん、マメ。白花豆でも、黒豆でも納豆でもいいんだけど」

「……そうですか、ハハハ」

レオが乾いた笑いをしたが、女神は麗しいほほえみを浮かべ、じゃあ、用意してくるね。とそう言って愕然としているレオをよそにばたばたと行ってしまった。

「俺の……女神が……」

なっとう……。

「ふ……クククク、あっはははは……!」

不意におかしくなって狂ったように大笑いする。「オレの女神は最高だ!」そう思うと笑いが止まらない。思えば、こんなに気持ちよく笑ったのは何年ぶりだろう? やはり女神は偉大だ。

「…………?」

気がついてみれば、あの忌々しい電波は影も形もなく、きれいさっぱりレオの頭から消えている。イライラから解放されて、こんなにさわやかに朝を迎えたのも記憶にないぐらいに遠い昔の話だ。

やはり、彼はオレの女神だ。そうレオは確信する。苦痛もイライラもすべてその白い右手で取り除き、さらにはその白い左手でやすらぎを与えてくださったのだ。

レオは女神が慌てて落としていった花を取り上げた。何の花かはわからないが、女神の代わりに、その花に敬意と感謝を込めて口づける。

貴方が俺の前に現れたあの日から……。

レオはサナトリウムに軟禁されていた忌々しい日々を思い出す。

孤独と絶望といらだち、ひっきりなしに囁いてくる得体の知れない声、声、声。破壊と吐き気、汚物と憎しみ。すべてを呪うことでしか存在を確認できない自我。地獄の底でのたうち回るレオの前に舞い降りた女神はこう述べた。

「汝、理想を述べよ……」

貴方の優しい眼差し、壊れそうなほどに繊細で、張りつめた糸のような危うさを持った貴方の心。俺に道を示してくれる細い指先。

すべては輝いていた。目を閉じれば昨日のことのようにあの日のことが目に浮かぶ。真っ黒に塗りつぶされた俺の心の一条の光。俺の心が暗黒に染まっていけばゆくほど貴方の輝きは俺の中で増してゆくんだ。

レオはゆっくりと閉じていた瞳をあけた。復讐に燃える赤い瞳。

女神に捧げる生け贄を求めて残酷にさまよう怒れる獅子。

俺がどんなに女神を愛しているかを示そう。奴らを生け贄として愛する女神に捧げよう。そうすれば女神は俺を見てくださる。

愛する女神よ、今日は何でもできる気がいたします。

貴方の御恩に報いるために、貴方の憂いを取り除いて差し上げるのをご照覧ください。

レオがもう1度女神が残した花に口づけた。

今日こそ、空の科学館で大凶星とその一味を殺す…。

レオはそう固く決心した。あの方の顔が、二度と曇ることがないように。女神が俺を見てくださるように。

そうだ、今日の俺に怖い物などない。

女神の恩恵を受けた俺に、できないことなど何もないのだ。

……そうして獅子は女神の傍らから戦場に旅立つ。自らを贄として、愛する女神に命を捧げるために。          

ENDE

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送